→トコと読めますか?
→トコと読めますか?
製作:松本 剛
(木工房ぶたのしっぽ)
開発のコンセプト
・豊田発なのでTOYOTAの文字が組み合わせで作れるのがいい ーーーAへ
・トーテムのような独創的な形は日本の積み木には少ない ーーーーーBへ
・基尺を何cmにするか ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーCへ
・材質はどうするかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーDへ
・積み木?レゴ?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーEへ
トーテム(レシオ製)
最初の試作品
A
TOYOTAの文字を構成するためにはYとAをどうするかがポイントでした。しかもあまりTOYOTAに固執すると創造性開発のための積み木になりません。かなり悩みました。写真は最初の試作品で、苦心の跡がみえます。あまりTOYOTAに見えませんね。
B
市販のトーテムはたった1つの形でできた積み木ですが、1つに凹凸があるため、いろいろな積み重ね方ができるのです。このアイデアをトコもを取り入れることにしました。ただ、トーテムほとの複雑形ではよほどの加工技術がないと精度が悪くなります。実際トーテムは精度が悪く10個以上積むと不安定になります。トコは精度と安定性を求めたため、トーテムよりシンプルにしてみました。
4cm基尺だからできた
凹凸の形
C
積み木は基尺を何cmにするかが重要です。最初は3cmで考えましたが、モニタで小さいという意見が多くありました。5cmにすると、あまり高くは積めません。大きいほど崩れた時に危険だからです。そこで4cmを採用しました。このことが凹凸積み木にとって幸いしたのです。なぜなら4cm なら2cmの倍数なので、凹凸が規則正しく作れるからです。
上の写真には白樫・檜・桜があります
D
原体験を考えると、材質はとても重要です。材質選びの条件は、豊田市産の木を使うこと、最低3種類の木で積み木を構成することの2点を重視しました。最終的には、白樫・檜・桜・栓(セン)の4種が主要な素材となっています。
はめ込むレゴ
ゆるくはめるトコ
E
天下のレゴと比較するのは、かなり恥ずかしいですが、積み木とブロックの違いをはっきりさせておきましょう。積み木は重ねることが基本ですが、レゴははめ込むことが基本となります。はめ込むと微妙なずらしができません。積み木ははめ込みませんので指の微妙な感覚で乗せます。トコは積み木の良さである微妙な乗せと、レゴに近いはめるという両方の作業を入れたいと思いました。そしてたどり着いたのがゆるやかにはまる凹凸の形だったわけです。
形の開発物語